オペラ座でもなくシャンゼリゼ劇場でもなく近代的なホールで見るバレエ

いつもオペラ座とかシャンゼリゼ劇場で大好きなバレエを見ている私ですが、
今回は、両方共にチケットがとれないという状況に陥りました。


オペラ座のオペラ座バレエ団は日本に来日中で天井桟敷の人々の公演中、
じゃあ普段よりチケット取りやすい?と思いきや、
パリでも大人気のモーリス・ベジャール・バレエ団のパリ公演、
数か月前からチケットは完売で数日おきにチケットチェックしてたけどまったくだめ。

シャンゼリゼ劇場では春の祭典やってましたが、こちらも大人気。

とるのなーーーい!!っと思っていて目に飛び込んできたのが、
ヌレエフと仲間達というバレエのガラ公演。
私ってめっちゃラッキー!!

しかもまだ一度も訪れた事のない17区にある国際会議場、パレ・デ・コングレ・ド・パリ
ここのパレ・デ・コングレ・ド・パリはCDG空港からのエールフランスバス2番線の乗降場所でもあります。

高層ホテルやテレビスタジオ、映画館、ショッピングセンター、劇場があります。

ホールは3723席ある大劇場があり、新国立にあるオペラ劇場が1814席、上野にある東京文化会館の大ホールが2303席、と想像してもらうと大きさがわかりますか?

チケットはネットでもとれるようでしたが、かなり空席が目立っていた事と、
ネット予約が途中で?になるので直接ホールでとる事にしました。

場所は1号線のポルトマイヨ駅に直結。

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パリについて早々窓口へ向かったのですが、ネットで買わないで大正解でした。
モニターを見せられてどのあたりのがいい?と聞かれたので、
出来るだけ前の列の真ん中でと言ったら、なんと、まじめにドセンターのチケットが出てきました♪

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センターのセンターあたりの座席が一番高い席でした。
最前列ラインが1つ安い座席ランクのクラスで95ユーロ、首が浸かれるからかな?

全幕だったら端から端まで綺麗に見渡せるのが良いかもしれませんが、
ガラコンサートは一点集中なので真ん中で見るのが最高です。

座席数が多いという事もあるし、同日3か所でバレエやってますから半分近くはガラガラ。
ホールは上野の文化会館とかと同様でフランスらしい一般的に想像されるような装飾はありません。
という事もあって、本当にバレエが大好きな人達しかいない雰囲気で凄く暖かい雰囲気に包まれていました。

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そして、舞台は夜8時開演の11時終演。
フランスでは食事をしてから観に行くような時間設定になっている為なのか、だいたいスタートは19時半とか20時が多いです。

日本のように電車で居眠り出来るほど治安がよくないパリで終演が23時というのは凄く残念ですが、まあ仕方がないです。

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すけすけオーケストラピットって始めてみました。
で、その後笑ってしまうぐらい上演中にオケの人と目があう目が合う、、、
観客の顔を見ながらいいのか悪いのかチェックをしているのかもしれませんが、初めての経験で困りました(´ε`*人)

1.PETITE MORT(小さな死)
キリアンの作品を、オペラ・ボルドーのバレエ団にて。
曲はモーツアルトで全体の中で一番強く印象に残る作品。
舞台に置かれた1台のピアノから流れる美しい音楽と息をのむような振付と構成、ダンサーもまた良かった。
黒い布がステージをふわっとおおった瞬間とか鳥肌がぞっとたちました。
相澤由美さんという長野出身の方で現在ソリストの方の踊りが凄く良かったです。

最初の演目からブラボー連発、会場盛り上がってました。

2.ラシルフィード
ベルリンからIana Salenko と Morian Walter
広いステージに装置とかはなくてバックスクリーンに森と泉と滝に水が流れているような映像。
後ろに映像流しながらバレエっていう方式は始めてみました。
サレンコは小さくて安定しているし、不安なところもなくキュートな感じでした。
サレンコって気の強さが前にどんどん出ているような踊りに見えて個人的にはそれほど好きになれないタイプですf^^;

これが始まったあたりから、オケのチェロの人と目があう目が会う、イケメンな感じだから集中力が切れて大変でした(苦笑)

3.バヤデールの2幕
オブラスツォーワとEvgeny Ivanchenko
今度はアラビアンナイト風な映像。
本日の大本命のオブラスツォーワ登場です♪
オブラスツォーワしか興味がなかったのですが、Evgeny Ivanchenkoにびびりました。
長身でダイナミックで今まで見た男性の中で一番スゴイと思う大きな踊りでした。
オブラスツォーワがポアントで立っても頭のてっぺんが首のところにあります。
ピルエットのサポートとか超大変そうで、胸のあたり持ってまわしちゃった瞬間とかありました(苦笑)
でこぼこコンビなのですが、
イワンチェンコのダイナミックさときりっとした筋の通った美しいオブラスツォーワと意外性がよく素晴らしかったです。

隣のかわいらしい若いロシア人女子2人組、身を乗り出してみていて(後ろじゃなくてよかったよ)、
終わった後にブラボーブラボーって叫んでました。
どの作品も前のめりで釘付けになってましたが、凄くバレエが好きそうでした。

4.マノン
ロイヤルからタマラロホ、フェデリコボネッリ
オブラスツォーワ達に続いてみせてくれます、バレエというよりお芝居見ているぐらいの感情の入った踊りでした。
オーラがスゴイです。

そしてここで、ヌレエフの映像登場。
プログラムにはないのですが、若かりし頃の古くてモノトーンの映像がスクリーンに流れてました。
映像が荒いのが残念。

5.Two Pieces For Het
オランダ国立バレエ団からからMaia Makhateli/Remi Wortmeyer
Hans Van Manen という方の作品です、特にぐっとくる所もなくいまいちです。

6.ライモンダの3幕のパドドゥ
パリオペラ座からMyriam Ould Braham と Mathias Heymann
パリオペはオーレリ!と思っていたらミリアムウルドブラムでした。
多分オーレリは前日だったよう。

で、
マチアスが期待できる好感度の高い踊りを披露、凄くいい感じ。
そして、ウルドブラム、、、、、
最近よく耳にするのでどんな踊りかなと思って楽しみだったのですが、
膝から股関節までの辺りが調子悪いのか、とまるところでそこが緩んだり入ったり、
不安定というほどではないのですが、
オブラスツォーワやロホに比べると調子が悪いのかな?と思えてしまうような感じ。
上半身の動きも少なく表現力の部分もんーって思う感じで個人的にはときめきはなかったです。

逆隣の子がどうやらマチアスが大好きなようで、Iphoneを出して普通に動画とってました。
動画いいなーと思ったけど、気が小さくて私には出来ませんでした(苦笑)

そして、休憩にはいります。
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休憩後はヌレエフの映像からまたスタート。
オケピに残っていた方々がわー始まったYO!皆戻ってこないYO!どうするYO!!!!
って大慌てになっていて人を探しにいったりドタバタ劇をピッドの中で繰り広げていてどうなるかが楽しみでした。
映像は、バレエの他にミュージカル、コメディ、タップ、とありましたが、
どれも映像の画質が荒かったのが残念です。

7.眠りの3幕のパドドゥ
オブラスツォーワとDmitry Gudanov
今度はオブラスツォーワがボリショイのプリンシパルと登場。
今度は背丈のバランスがよい2人ぐみです。
オブラスツォーワは想像どおりの可愛らしいオーロラ。
でも、想像どおりすぎて意外性がないのでそこがちょっと残念。
先のバヤデールの方が良かったです。
男性は一生懸命さが見えないままバランスよく決めてくる感じで、でもなんか自分に酔ってるよなという感じというかそんな感じです。
凄く人気あるのかな?客席の女子がキャーキャーとなってました。

8.ManFred
Mathias Heymann
だだっぴろいステージを端から端、前から奥と動きながら、感じのよい踊りを披露。
また隣の女子Iphoneでの撮影に必死でした。

9.MarGuerite Armand
ロホとRupert Pennefather
生ピアノ登場、ロホが入ると背景が見えてくるような感じでドラマチックです。

10.白鳥の湖よりアダージオ
Daria VasnetsozaとEvgeny Ivanchenko
はい、ここで落ちました。
背丈があうペアですが、はまってるなというだけで面白みがなくすやすやしてしまいました。
ただ綺麗なだけに感じてしまってそこから先がないというか、、、、、
とにかく23時も近い時間にうす暗い白鳥、つらかった。

11.海賊よりグランパドドゥ 
ALEKSANDRA TimofeevaとVadim Muntagirov
海賊なのだから絶対寝る作品じゃないはずのところで白鳥の眠さをひきずってました。
これも白鳥同様に綺麗なだけというか、、心に響くほどという感じではなかったです。
男性もあまりキレがよろしくない感じで、もっとかっこつけて踊ればいいのになぁと思いました。

公演は以上で終了です。

全体を通して、ボルドーのバレエ団とオブラスツォーワとタマラロホが舞台をひっぱっている印象でした。

それと今回のオケはとっっってもよかったです(///∇//)

コンセール・パドルー(Concerts Pasdeloup)という、1861年に始まるフランス最古のパリのコンサート・オーケストラだそうです。
曲の聞かせどころというか感情の入りそうなところの盛り上げ方が抜群に上手。
しかも、オケの人を見るとニコニコしながらひいていている人も多く楽しそうに弾いてくれます。
オケをしばし眺めてしまう事も多く、彼等が魅力的過ぎて困ってしまいました。

初めてのパレドコングレでしたが、普通にバレエを楽しめて良い一日でした♪
観客席数も多いし、ここの会場って穴場だと思います。

2013年管理人訪問時のブログ